詩・愛2題

  愛が静かに下りてくる…

 わたしは待とう
 愛が静かに下りてくるのを

 わたしは ひたすら反省する
 わたしの中に 愛は存在していたのか

 愛は ただの自己愛で
 自分が傷つかない為の
 自己防衛の愛
 満たされたいが為の
 自己満足の愛
 ああ愛は 貴方に向かっていなかった

 そのことに気づいた時には
 大きな愛は失われていた…
 
 …愛が静かに下りてくる
 今となっては ただそれを待とう

 本物の愛は
 きっと気づかれないように やって来る

 愛の訪れ以上に
 自分の心を静かに 深く鎮め
 いつでも気配を感じとれるように

 -愛が静かに下りてくる
 -愛が静かに下りてくる

 信じて、ひたすら待とう
 そして、二度と同じ過ちを
 繰り返すことのないように


   

    愛よ逃げないで

 掌を広げると
 指先の間から
 愛が 少しずつ
 少しずつ もれてゆく
 ああ、愛よ 愛よ逃げないで

 口を大きく開けると
 歯と歯の間から
 愛が ちょっとずつ
 ちょっとずつ こぼれてく
 ああ、愛よ 愛よ逃げないで

 だけど、手を動かさずにいる
 なんてできなくて
 口だって 絶えず
 おしゃべりしてるから
 愛を閉じ込めておくことは出来ない
 ああ、愛は 愛は逃げてゆく

 いいえ、きっとまた胸に戻る
 胸元で両手を合わせる時
 目を閉じ 口を閉じて
 静かに祈る時
 愛が生まれ 
 その愛が磁石となって
 逃げた愛を呼び寄せる
 ああ、愛よ 愛よ戻っておいで


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