芝居『少女都市からの呼び声』

芝居『少女都市からの呼び声』
劇場は東京の東中野駅から15分ほど歩いたところにあった。
マンションの地下2F
マンションの名前目指して歩いて行った。墓地や寺を抜けていく。そこにあまり新しくないマンションがあった。
これに違いないんだろうけど、入り口が分からない。何も案内がない。
坂を下ってみたが余計にそれらしきものがなく、また戻る。するとやっとマンションの名前を見つける。
階段を下りていく。そこにも案内がない。地下1Fから降りていくと、ようやく芝居のポスターやらが目に入った。
チケットを受け取り支払すると通されたのはテーブルで埋め尽くされた、そこはカフェ?
まさかこんなところで芝居は始まらないだろうと思いつつ待っていた。
そしてチケットの番号順に中へ入ることになった。
座席には折り畳みの座椅子が置かれているのにまずびっくり。お尻も痛くならず、背もたれがあるため、リラックスして観ることができた。
舞台は幅は狭いけれど、開いてびっくり、奥行きがあって、幕も2段階。舞台装置が場面ごとに変わり、たくさんあるので、幕間の芝居もある。
同じセリフを繰り返しながら歩いていく2人の老人や、凧揚げする背の高い男と背の低い男。凧揚げが羽根つきに変わったり・・・
戯曲は唐十郎の昔の作を新宿梁山泊が再演。若かりし頃、紅テントを目黒不動尊で見たが、その時は訳の分からないストーリーだったのを覚えている。
今回は、よく分かった。チラシに人は浪漫を求めている、浪漫の復活、というような文句があったが(うろ覚えです)、なんというか、好き嫌いではなく浪漫は大事、と思った。
ストーリ―はつまりは男の欲望で女の肉体をガラスに変えてしまう、というその世界から救おうとする兄がいて、その戦いみたいな。
セリフは隙がなく次から次へと喋られて、作者が生み出す世界の存在を真実として語られる。とても上手だなあと思った。
役者たちも鍛錬されていて、歌もあり、様々な楽器で音が奏でられ、楽しくおかしく、全く退屈しない。先に書いた幕間の芝居も味があった。
大都会の地下で、こんな芝居がこんな穴倉のような劇場で上演されている。そのことが私には憧れであり、地方都市でも実現出来たらいいなと思う。しかしそれには観客の動員が必要だなあ、そして浪漫と誰もが見たくなる、体験したくなるようなもの・・・
昔、地元で参加していたアマチュア劇団が手作りの舞台を作っていたのを思い出したのであった。


同じカテゴリー(演劇)の記事
名古屋学生演劇祭
名古屋学生演劇祭(2014-09-16 00:40)

浜松激突!!
浜松激突!!(2013-09-28 00:55)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
芝居『少女都市からの呼び声』
    コメント(0)